NOTES FOR MEMBERS · FOOD
ビーツの赤い色は、「ベタレイン」という色素によるものです。赤い色素として知られるアントシアニンとは、まったく異なります。(髙橋あずさ「ベタレイン色素」)
赤い断面を前に、どんな料理にしようかと迷うこともあるでしょう。まずは、ゆでて切るところから始めてみませんか。いつものサラダやスープにも、少しずつ取り入れてみてください。

ビーツはヒユ科の植物で、「テーブルビート」や「火焔菜」とも呼ばれます。火焔菜は「かえんさい」と読みます。植物としては「2年生」の草で、私たちはふくらんだ根の部分を食べています。形はカブに似ていますが、カブとは別の植物です。(渡萌恵ほか「ビートにおけるベタレイン含量の差異」)
スイスチャードとは、同じ「Beta vulgaris」という植物の仲間です。(髙橋あずさ「ベタレイン色素」)海外では、サラダやピクルス、スープなどにして食べられています。(渡萌恵ほか「ビートにおけるベタレイン含量の差異」)見た目だけではわからないつながりも、食材を知る楽しみですね。
この色素を持つ植物は多くありません。ビーツのほか、スイスチャードやドラゴンフルーツなど、限られた植物とキノコの一部にだけあります。(髙橋あずさ「ベタレイン色素」)
ベタレインは、大きく分けてふたつあります。赤から紫の色を持つ「ベタシアニン」と、黄色から橙色の「ベタキサンチン」です。(髙橋あずさ「ベタレイン色素」)
1957年には、赤ビートから初めて「ベタニン」が取り出され、その構造が明らかになりました。ベタシアニンは、加工食品に色をつける着色料としても使われています。(髙橋あずさ「ベタレイン色素」)
ベタニンは、光や熱、酸素の影響を受けて分解されます。また、赤ビーツを食べたあと、色素によって尿が赤くなることがあります。(城西大学薬学部の解説)
2017年の論文では、国内で流通しているビーツとして、白、黄、濃い紫、切り口が赤白の渦巻き模様の4色が紹介されています。(渡萌恵ほか「ビートにおけるベタレイン含量の差異」)
| 品種名 | 色や模様 |
|---|---|
| デトロイト・ダークレッド | 濃い紫 |
| サフランイエロー | 外側は橙色、中は黄色 |
| ゴルゴ | 切り口が赤白の渦巻き模様 |
| リボルタ | 白 |
黄色い品種には、ベタキサンチンが含まれます。(髙橋あずさ「ベタレイン色素」)渦巻き模様のものが手に入ったら、切り口を眺めてから盛りつけるのも楽しそうですね。
ビーツは、一般に根の直径が5〜6cmほどの時期に収穫されます。(渡萌恵ほか「ビートにおけるベタレイン含量の差異」)握りこぶしより少し小さいくらいの大きさです。初めてなら、サラダの付け合わせなど、少ない量から試してみてもよいですね。
ゆでるときは、土をよく洗い落とし、皮つきのまま鍋へ入れます。水を加え、火にかけましょう。竹串などを刺して火の通りを確かめます。取り出して冷まし、皮をむいて、食べやすい形に切ってください。
焼いてみたい日は、洗ったビーツをホイルで包みます。オーブンで中まで火を通し、冷ましてから皮をむきましょう。食べやすく切り、塩やオリーブ油で味を調えてみてください。
生で使うなら、洗って皮をむき、薄切りにしてサラダに。いつもの葉野菜に少しずつ添え、好みの組み合わせを探してみましょう。
手やまな板への色移りが気になるときは、調理用の手袋を使ってみてください。まな板に調理用のシートを敷く方法もあります。切ったものを置く器や、使い終わった皮を入れる袋も、先に用意しておきましょう。
ゆでたビーツをスープに使うなら、薄切りの玉ねぎを鍋で炒めます。刻んだビーツと水、好みのだしを加えて煮て、塩で味を調えてください。器に盛り、スプーンでいただきましょう。
生とゆで、それぞれ100gあたりの値です。(文部科学省「食品成分データベース」)
| 状態 | 食物繊維総量 | カリウム | 葉酸 |
|---|---|---|---|
| 生 | 2.7g | 460mg | 110μg |
| ゆで | 2.9g | 420mg | 110μg |