NOTES FOR MEMBERS · FARM

静岡県伊豆の国市。田園の一角に、きのこ農家「増島農園」があります。会員のみなさまには「元祖 白あわび茸」でおなじみの生産者です。
「愚直にやれ。誇り高き百姓なのだから。」
先代がよく口にしていたという言葉です。いまの時代には古い言い方かもしれない、と増島さんは言います。それでも、土地とともに生き、人の口に入るものを誠実に一生懸命つくる。その心持ちは、これから先も守っていきたいもの。増島農園は、自分たちのきのこづくりを「百姓品質」と呼んでいます。

いまでこそ、どこのお店でも見かけるエリンギ。増島農園がつくり始めたころは、まだほとんど知られていないきのこでした。
初めて出会ったときに感じた、力強い香り。そして、あわびのようなこりこりとした歯ざわり。その印象から、増島農園のエリンギは「白あわび茸」と名づけられました。エリンギが広く食べられるようになったいまも、増島農園のきのこは「白あわび茸」。名前を変えずにいるのは、あのときの歯ざわりがいまも変わらず生きているからです。
食卓に並ぶそのときを思い浮かべながら、ひとつひとつ育てている、と増島さんは話します。
白あわび茸の楽しみ方

やなぎのこは、味と香りにクセがなく、とても食べやすいきのこです。楽しみたいのは、軸の「ぱきっ」とした独特の歯ざわり。料理の中で、よいアクセントになります。
かさは、いかにもきのこらしい美しい茶色。見た目にも秋の食卓が華やぎます。
やなぎのこの楽しみ方

ひと目でわかる、鮮やかな黄色のかさ。たもぎ茸は香りが強く、だしがよく出るきのこです。少しの量でも、料理の中でしっかり存在感を出してくれます。
火を通すと、黄色いかさが白っぽく変わります。色が変わるのは、きのこの性質によるものです。
たもぎ茸の楽しみ方

農家は、食べるものをつくっている。料理人のキッチンで、あるいは家庭のやさしいシチューの鍋で、きのこはお皿の上から誰かのおなかに入っていく。増島さんは、そのことをいつも忘れずにいたいと言います。
できることなら、自分たちのきのこがどこで、どんなふうに料理されているのかを知りたい。気持ちを込めて料理をつくる人、大切な人のために台所に立つ人、そして大切に食べてくれる人のもとへ届けたい。増島農園の名前を知らなくても、「おいしいきのこだったね」と言ってもらえたら、それがとてもうれしい——。
「大切な人から大切な人へ。」その最後の瞬間までを思いながら、少しずつ工夫を重ねてきたのが、いまの増島農園です。

増島農園のきのこは、料理人からも声がかかり、雑誌やテレビでもたびたび取り上げられてきました。地元の「静岡新聞」や、地域の食を伝える「伊豆食べる新聞」では白あわび茸の特集が組まれています。
増島さんのきのこは、季節や育ち具合によって、お届けする品と量が変わります。今週の品は、「増島」で探すとご覧いただけます。
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